内容第1部は、中学校・高等学校で学んだ基礎的な化学用語を網羅的に復習できる構成としました。「コップ1杯の水」をテーマにやさしい解説とし、元素記号・原子・分子の書きあらわし方と読み方、pH、温度、%濃度の計算といった基本がおさらいできます。章末の穴埋め問題で知識の確認ができます。単位は、SI単位のほか、TorrやmEqなどの臨床で用いられる単位について、コラムなどで補足してあります。第2部では化学反応、酸化還元、反応速度、酸塩基平衡などについて学びますが、できるだけ身のまわりの反応や生理学・生化学・臨床検査で扱われる反応も取り上げ、実感をもって学べるようになっています。パルスオキシメータやMRI、血糖測定、透析など、医療機器の話題も多く取り上げています。第3部の無機化学では、生体元素や環境汚染、中毒、医薬品、生活用品に関係する物質を中心に取り上げ、興味をもって読み進められるようになっています。有機化学・高分子化学は、薬理学や栄養学、生化学で扱われる物質を積極的に取り上げ、専門基礎科目や専門科目につながる内容構成としました。全体の構成として、高等学校の化学で学ぶ内容(理論化学・無機化学・有機化学)はすべて網羅的に扱い、さらに原子・分子の軌道、スペクトルなどについても簡単に触れています。 目次 序 化学の基礎知識─化学とのじょうずなつき合い方 第1章 身のまわりの化学 第2章 化学の単位と元素の周期表 A 量と単位 B 元素の周期表 第1部 物質の状態 第3章 物質の三態 A 物質の三態 B 状態の変化 C 分子間力と融点・沸点 D 圧力と大気圧 E 状態図 第4章 気体の性質 A 気体の状態方程式―理想気体 B 混合気体と分圧の法則 C 気体の液体への溶解 D 実在気体の状態方程式 第5章 液体・溶液の性質 A 溶液の濃度 B 溶液の性質 C 表面張力と界面活性剤 D コロイド 第2部 物質の変化 第6章 化学反応 A 化学反応の基本法則と種類 B 熱化学反応 C 光化学反応 D 酸化還元反応 第7章 反応速度 A 反応速度のあらわし方 B 反応次数 C 活性化エネルギーと触媒 D 反応機構 第8章 化学平衡 I 化学平衡 A 化学平衡と平衡定数 B ルシャトリエの原理 II 酸塩基平衡 A 酸と塩基 B 中和反応と塩の生成 C 電離平衡と電離定数 D 塩の水への溶解 E 中和滴定と滴定曲線 F 難溶性塩の溶解平衡 第3部 物質の構成 第9章 原子の構造と化学結合 A 原子の構造 B 化学結合 C 原子・分子の結合と分子の形 D 吸収スペクトル 第10章 無機化学 A 無機物質 B 非金属元素 C 典型金属元素 D 遷移元素 E 放射性元素 第11章 有機化学 A 有機化合物の基礎 B 脂肪族炭化水素 C 芳香族炭化水素 D 官能基と有機化合物 第12章 高分子化学 A 高分子化合物とは B 糖質(炭水化物) C アミノ酸,ペプチド,タンパク質 D 脂質 E 核酸 ゼミナールの解答例 索引