内容高齢者の生理的特徴、高齢者に特徴的な症候(老年症候群)と病態生理、高齢者の観察・面接・総合機能評価の方法、高齢者に多い疾患など、高齢者の医療実践に欠かせないエッセンスをまとめたテキストです。看護のための老年医学・高齢者医療の概説書として、最適の1冊です。本講座の『老年看護学』との併用で効果を発揮します。「超高齢社会」時代のなかで、高齢者の身体的特徴をふまえたケア実践ができる看護師が育ちます。高齢者は多くの症候や疾患を併存します。臓器ごとに課題に対応する一般的な医療モデルに基づいて看護を行うべきではありません。個々の症状や疾患をみるのではなく、状態を総合的にとらえて看護を行う必要があります。第5版では、老年症候群、フレイル、サルコペニア、ポリファーマシーへの対応と高齢者の安全な薬物療法、包括的リハビリテーションなど、高齢者を総合的にとらえ、ケアするための知識がさらに強化されました。 目次 序章 「超高齢社会」における老年看護への期待 A 高齢者の定義 B 「超高齢社会」の到来 C 高齢者医療の課題と重要性 D 老年看護への期待 第1章 高齢者の生理的特徴 A 「老化」とは B 老化と寿命 C 認知・知覚機能の老化 D 呼吸・循環機能の老化 E 消化・吸収・代謝機能の老化 F 排泄機能の老化 G 免疫機能の老化 H 運動機能の老化 I 性機能の老化 第2章 老年症候群 A 老年症候群の特徴 B おもに急性疾患に付随する症候 C おもに慢性疾患に付随する症候 D おもにADL低下に合併する症候 E フレイル 第3章 高齢者の健康状態の把握と総合機能評価 A 高齢者のフィジカルアセスメント B バイタルサイン測定・身体測定 C 栄養評価 D 検査 E 訪問場面での健康状態の把握 F 高齢者総合機能評価 第4章 高齢者の疾患の特徴 A 認知症 B 精神・神経疾患 C 循環器系の疾患 D 呼吸器系の疾患 E 消化器系の疾患 F 内分泌・代謝系の疾患 G 自己免疫疾患 H 血液の疾患 I 腎・泌尿器系の疾患 J 運動器の疾患 K 皮膚の疾患 L 感覚器の疾患 M 歯・口腔の疾患 N 感染症 第5章 高齢者と薬 A 高齢者の安全な薬物療法 B 高齢者で注意すべきおもな薬物 C 服薬管理能力のアセスメントと服薬支援 第6章 高齢者のリハビリテーション A 高齢者におけるリハビリテーションとは B 内部障害リハビリテーション C 肢体不自由リハビリテーション D 廃用性疾患のリハビリテーション E 非薬物療法としてのリハビリテーション 終章 高齢者の在宅医療とエンドオブライフケア 1 高齢者の在宅医療の特性 2 認知症患者の在宅医療 3 人生の最終段階における入院医療と在宅医療の連携(在宅医療支援) 4 高齢者医療におけるチーム医療の特性 5 在宅療養とエンドオブライフケア 6 高齢者の在宅医療における訪問看護の役割